源氏画

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源氏画

解題

■2023年度展観「〈紫式部〉の物語」46/48
 『源氏物語』を題材とした絵巻(残欠)。第一巻は桐壺きりつぼ若紫わかむらさきの5帖、第二巻は末摘花すえつむはな賢木さかきの5帖、第三巻は花散里はなちさと蓬生よもぎうの5帖、計15帖のそれぞれ一場面を描く。すやり霞に金箔を散らし、色彩は濃厚、描線は繊細。邸内の描写には伝統的な吹抜屋台ふきぬきやたいの技法を用い、全体として典雅で優艶な色調を湛えた絵巻である。絵師の狩野探信かのうたんしん(守道、1785~1835)は、江戸幕府御用絵師の鍛冶橋かじばし狩野家の第七代。
 展示箇所は、夕顔ゆうがお巻、若紫巻、澪標みおつくし巻。若紫巻の絵柄は狩野探幽たんゆう「源氏物語?風」(宮内庁所蔵)と特に類似する。先祖の探幽の絵に学んだという探信ならではとも言えよう。澪標巻は光源氏の住吉参詣の場面で、海上の小舟には紫式部の自画像ともいわれる明石君あかしのきみを描く。


2021年度展観「病と生きる」
 「源氏画」は、『源氏物語』の前半部分にあたる桐壺巻から蓬生巻まで各帖一場面を描いた絵巻物で、3巻で合計15図あり、典雅で開放感のある絵になっている。
 『源氏物語』には、病が関係する場面が幾つかある。例えば、若紫巻では、わらわやみ(マラリアとされる)を患った光源氏が、その治療の間に、伴侶となる紫の上に出会う。その他、夕顔巻では、夕顔の急死に寝込んでしまう源氏を見舞う頭中将に、源氏がしはぶきやみ(流行性感冒)を欠勤の言い訳にしている。
 華やかな「源氏画」であるが、病のことも踏まえて見ると、また違った味わいが生まれてくるのではないだろうか。

 
項目内容
請求記号021.1-188-3
ヨミゲンジエ
Genjie
資料別名
著者名狩野探信筆
著者別名
出版者
サイズ
数量単位3(巻)
刊年[江戸後期]
コレクション
OPAChttps://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB21366604
IIIF ManifestIIIF Icon https://da.library.ryukoku.ac.jp/iiif/110030/1/manifest.json
関連リンク
備考●写本
●絹本金銀彩色画
● 各巻末に「法眼探信齋守道筆」の墨書および朱印の落款あり
カット数3
画像種別カラー