源氏供養表白

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源氏供養表白

解題

■2023年度展観「〈紫式部〉の物語」35/48
 「源氏供養」とは、『源氏物語』作者・紫式部が狂言綺語きょうげんきぎょの罪により地獄で苦しんでいるという「紫式部堕地獄だじごく」伝説に基づく〈紫式部供養〉で、院政期から行なわれた。本書は、その供養の際に読み上げる、巻名を詠み込んだ文章。安居院あぐい聖覚せいかくの作とされるものの、確証なし。なお、本資料は石山寺所蔵本と同じく、「源氏歌数」「源氏名所」を付す。
 展示箇所(6カット目)は表白の末尾。「南無西方極楽弥陀善逝ねかはくは狂言綺語のあやまりをひるかへして紫式部か六趣苦患をすくひたまへ南無当来導師弥勒慈尊かならす転法輪の縁としてこれをもてあそはん人を安養の浄刹にむかへたまへとなり」とあるように、紫式部だけでなく、物語を「もてあそはん人」=読者の救済をも願っている。

 
項目内容
請求記号913.36-142-W-1
ヨミゲンジ クヨウ ヒョウビャク
Genji kuyō hyōbyaku
資料別名
著者名[聖覚著]
著者別名
出版者
サイズ
数量単位1(冊)
刊年
コレクション写字台文庫
OPAChttps://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB21357681
IIIF ManifestIIIF Icon https://da.library.ryukoku.ac.jp/iiif/170264/1/manifest.json
関連リンク
備考●写本
●著者は『国書総目録』による
●巻末に「玄和」の墨印あり
カット数16
画像種別カラー