源氏外伝

  • < 前へ
  •  
  •  
  • 次へ >
源氏外伝

解題

■2023年度展観「〈紫式部〉の物語」39/48
 儒学者(陽明学者)の熊沢蕃山くまざわばんざん(1619~91)が著した『源氏物語』の評論書。延宝年間(1673~81)成立。『源氏物語』は「好色淫乱の書」ではなく、「いにしへの礼楽」と「人情」による「風化」(人を教導、感化すること)こそが「作者の奥意」である、というのが蕃山の基本姿勢である。本書は板本として刊行されなかったものの、比較的多くの写本が伝存する。
 展示箇所(第1冊4カット目)は序文の一部で、『源氏物語』の執筆経緯について、「紫式部か父為時は博学多才の人にて国史を書つかんとて下がきをしける式部取て此ものかたりにかきなしたるといへり」と記す。物語執筆に父為時や道長が関与していたとするのは、古注釈書にも載る(根拠のない)俗説である。

 
項目内容
請求記号913.36-143-W-2
ヨミゲンジ ガイデン
Genji gaiden
資料別名
著者名熊澤息游子編, 中院通茂撰
著者別名熊沢蕃山
出版者
サイズ
数量単位2(冊)
刊年
コレクション写字台文庫
OPAChttps://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB21357409
IIIF ManifestIIIF Icon https://da.library.ryukoku.ac.jp/iiif/170265/1/manifest.json
関連リンク
備考●写本
カット数166
画像種別カラー