菩薩戒諸法口決

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菩薩戒諸法口決

解題

 以下の諸本八種の合冊からなる写本。

円頓菩薩戒口訣 エンドン ボサツカイ クケツ
戒壇荘厳略(図)  カイダン ショウゴン リャクズ
知恩院古記録書抜 チオンイン コキロク カキヌキ
菩薩次第明據 ボサツ シダイ ミョウコ
校正一乗戒壇院雑記 コウセイ イチジョウ カイダンイン ザッキ
書戒壇雑記 ショカイダン ザッキ
円戒辨 / 湛好律師述 エンカイベン
円頓戒法秘蔵大綱集 / 黒谷叡空撰 エンドン カイホウ ヒゾウ タイコウシュウ

 『円頓菩薩戒口訣』の著者は不明。成立:遅くとも近世初期と推測される。

法量:縦23.3 センチ 横14.0センチ 袋綴。

 外題の「菩薩戒諸法口决」としての全体内容:「菩薩戒諸法口决」は日本天台における戒律思想を説く。
 合冊の中には、『円頓戒法秘蔵大綱集』があり、この古写本として「叡山文庫」本と「坂本西教寺正教蔵」本が知られる。本書は龍谷大学図書館にも合冊として所蔵されており、公開する意義が大きい。著者は平安時代後期の叡空とされる。叡空は比叡山西塔北谷黒谷に住み法然・信空の師として知られる。
 『円頓菩薩戒口訣』については、作者は不明ながら、その成立は遅くとも近世初期と推測される。『天台学報』第62号に道元が論じたように、日本天台の戒律いわゆる「円頓戒」の中でも特異な内容を有しており文献公開するに値するものである。日本天台の戒律思想を相承しつつ天台本覚思想もみられる。その上、宋の元照の戒浄融合の思想および西山の浄土教思想の影響を強く受けた内容である。
 「戒壇荘厳略(図)」は十九世紀中頃の義柳に係る著作であることから、この合冊は明治期に黒谷戒家の文献として編集されたものと考えられる。

 
項目内容
請求記号265.7-56-W-1
ヨミ
資料別名
著者名
著者別名
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数量単位1(冊)
刊年
コレクション
OPAChttps://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB21488800
IIIF ManifestIIIF Icon https://da.library.ryukoku.ac.jp/iiif/200681/1/manifest.json
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備考●写本
●朱墨の書入れあり
●巻末に「耆山窟」の朱印あり
カット数103
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