河海抄

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河海抄

解題

■2023年度展観「〈紫式部〉の物語」36/48
 『源氏物語』の注釈書。著者の四辻善成よつつじよしなり (1326~1402)は、順徳天皇の曾孫で、二条良基にじょうよしもと猶子ゆうしとなったのち臣籍降下して源姓を賜る。姉の娘(紀良子きのよしこ)は2代将軍足利義詮よしあきらの側室で、3代将軍義満よしみつの母。本書では「正六位上物語博士源惟良」と名乗るものの、本書作成時は正二位。なお、「物語博士」は虚構の官職、「惟良」は光源氏の従者として活躍する「惟光これみつ」と「良清よしきよ」に由来するペンネーム。中書本なかがきぼん系統と覆勘本ふっかんぼん系統(13参照)に大別される『河海抄』本文のうち、本資料は前者に属する。
 展示箇所(第1冊8カット目)は巻一の「料簡りょうけん」冒頭、『源氏物語』の成立事情を記す部分。石山寺参籠時に新たな物語の構想が浮かんだ紫式部は須磨すま巻から書き始めた、という「石山寺起筆伝説」などを掲載。

 
項目内容
請求記号913.364-48-W-10
ヨミカカイショウ
Kakaishō
資料別名
著者名源惟良撰
著者別名四辻善成
出版者
サイズ26.8×19.4(cm)
数量単位10(冊)
刊年
コレクション写字台文庫
OPAChttps://opac.ryukoku.ac.jp/iwjs0005opc/BB21357678
IIIF ManifestIIIF Icon https://da.library.ryukoku.ac.jp/iiif/230721/1/manifest.json
関連リンク
備考●写本
●奥書に「文明十三年辛丑夘月日書冩終功畢」とあり
●各冊巻頭に「勢州四日市高尾氏家藏」の朱印あり
カット数823
画像種別